頭の良い人の口癖

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みなさんの友人や同僚のなかには、

「頭がいい」

「賢い」

と高い評価を受けている人もいるかと思います。

そんな人は、周囲から頼りにされたり尊敬の的になったりと、何かにつけて大きな存在感を持っているものですよね。

「自分もあんなふうに “頭がいい” と思われたい」と憧れを抱いている方も多いはず。

でもよく考えてみると、「頭がいい」という言葉は定義がとても曖昧です。

学校であれば、たとえばテストの点数などで比較することもできます。

しかし、必ずしも勉強の成績がいい人だけが「頭がいい」というわけではありませんよね。

ビジネスの世界であるならばなおさらです。

では、頭がいい人の条件とは具体的にどんなものなのでしょうか。

今回は、3つの項目に分けて詳しく解説していきます。

 

1.頭がいい人は「質問の意図が明確」 「頭がいい人」の1つめの特徴は、質問の意図がいつも明確であることです。

たとえば、あなたは 「この企画についてどう思いますか?」というような、ざっくりとした質問の仕方をしていないでしょうか。

実は、相手を迷わせてしまう「頭が悪い」質問の仕方なのです。

なぜならば、質問の意味としてあまりに広すぎるから。

訊きたいのは企画内容の “おもしろさの話” なのか、“予算の話” なのか、“実現の可否についての話” なのか、さまざまなテーマが考えられてしまいます。

『できる人は必ず持っている 一流の気配り力』の著者、安田正氏によると、こうした意図の曖昧な訊き方をすると、相手はどう答えていいものかわからないため、うまく話を引き出せなくなる恐れがあるのだそう。

ものを尋ねるときには、なるべく質問内容の範囲を狭め、相手が負担なく答えられる言葉を選ぶことが重要です。

今回の場合は、

「この企画、おもしろいと感じましたか?」

「予算は足りそうでしょうか?」

「実現までに、どんな問題が考えられますか?」というようなものが、正しい質問の仕方になります。

 

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2. 頭がいい人は「一言でまとめられる」

 

また、複雑な物事を一言でいい表せることも、頭がいい人の特徴です。

もしあなたが「“教養” という言葉について説明してください」といわれたら、一言でスパッと答えられるでしょうか?

多くの人は、 「教養というのは、歴史や哲学、文学など、さまざまな分野の知識のことで、単なる “知識” とはどう違うかというと……」というふうに、なかなか説明がまとまりきらないはず。

一言でまとめるのは、物事の本質をとらえ、かつ、それを簡潔な言葉に凝縮するための語彙力が必要であるため、じつはとても高度な技術なのです。

『新・独学術――外資系コンサルの世界で磨き抜いた合理的方法』の著者・侍留啓介氏がお手本として紹介しているのが、ジャーナリストの池上彰氏による「教養」の定義です。

池上氏は、「教養とは、自分について知ること」と、じつに簡潔な言葉で表現しています。

たしかに、歴史や哲学などについて学ぶのは、突き詰めれば、自分が暮らしている世界はどんなものなのか、また自分とはどのような存在なのかを知るためといえますから、まさに言い得て妙な定義です。

このように、難しいことや複雑なことを「○○とは、××である」というようにスパっと言い表されたら、この人の話はわかりやすいな、と感心してしまいますよね。

一言で表現する力を磨くには、『大人の文章術』などの著者で国語講師の吉田裕子氏が紹介する要約トレーニングが活用できます。

このトレーニングは、ひとまとまりの文章を「話題」「結論」の2項目に要約するというシンプルなものです。

「話題」は「この文章は何について述べているのか」、「結論」は「結局どのようなことがいいたいのか」をそれぞれ指します。

 

そして、要約の教材として吉田氏が推奨するのは新聞です。

特に社説は、ひとつの記事のなかで必ずひとつの主張を述べているため、要約の練習にはぴったりなのだそう。

また、社説以外の記事を要約する場合は、冒頭にリード文がついている記事を選べば、自分の要約と照らし合わせることで “答え合わせ” をすることができます。

 

3. 頭がいい人は「『なぜ?』と問い続ける」

 

3つめの特徴は、常に「なぜ?」という疑問をもち、物事の原因を深く問うことです。

ある事象の原因を考えるときに使えるフレームワーク(思考の型)として、「なぜ?」と5回問いかけるという方法を紹介しています。

「なぜ?」と繰り返し問い、本質的な原因を深掘りすることは、問題を根本的に解決するためには不可欠のことなのだそうです。

たとえば、「なかなか思うようにお金が貯まらない」という問題について、このフレームワークを使ってみましょう。

 

【問題「お金が貯まらない」】

・なぜ→「外食が多いから」

・なぜ→「自炊をするのが面倒だから」

・なぜ→「仕事から帰った後は疲れているから」

・なぜ→「毎日残業続きだから」

・なぜ→「残業しなければ仕事が終わらないから」

 

この例では、お金が貯まらないという問題を深掘りしていくと、「残業しなければ仕事が終わらない」という原因に行き当たることがわかりました。

したがって、

「残業しなくても済むよう業務を効率化する」

「週に一度くらいは早めに仕事を切り上げて帰る」などの対策によって、外食に使うお金を減らすことができるのではないかと対策を考えることができます。

また「自炊が面倒」という点を解消するには、

「土日にまとめておかずを作り置きする」

「レトルトや簡単レシピなど、手軽に作れるメニューを取り入れる」などの工夫も考えられるかもしれません。

いずれにせよ、「なぜ」を5回問うというこのフレームワークによって、問題の解決策を効率よく導けることがおわかりいただけたかと思います。

頭がいい人たちは、こういったフレームワークを自分の中にストックしているものなのだそうです。

使い慣れたフレームワークがあることで、新しい物事について考えるときにもゼロから考え始める必要がないため、速く、かつ正確に思考を進めることができるのです。

まとめ 「質問の意図が明確」 「一言でまとめられる」 「『なぜ?』と問い続ける」 頭がいい人に共通する、3つの特徴をご紹介しました。

まわりから一目置かれる存在になれるよう、今回ご紹介した方法をぜひ実践してみてくださいね。